勝手にハロプロ楽曲大賞'20

どうもメリクリです。

 

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メルクリモン



って言おうと持ったらとっくに日付変わってましたね。サンタも来ないしどうなってるんや。なんかもう今年はこんなことばっかりで、チケット申し込もうと思ったら期限過ぎてたり、入金忘れたり。あとハロプロ楽曲大賞の投票もすっかり忘れておりました。本当は参加する満々で10月くらいにほぼ選曲も終わってたんですがね。

 

もう悔しいので一人で勝手に俺のハロプロ楽曲大賞を発表していきたいと思います。まぁ去年も勝手にやってたけど。

 

なお、去年死ぬほど暇だったので張り切って50曲も紹介したんですが、今年はリリースも少なく、あえて語りたくなる曲も量的には多くなかったので少々曲数を絞ります。

 

それではどうぞ。

 

第15位 OH・SHA・RE / PINK CRES.

OH・SHA・RE

OH・SHA・RE

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ピンククレスの三枚目となるミニアルバム より、ハッピーなユーロビートです。U.S.Aブームや、ダンシング・ヒーローリバイバルブームから随分と経ちましたがこの手の曲には一定の需要があるようでアイドル業界では割とコンスタントにユーロビートがリリースされている気がする。

内容はデビュー・シングルから繰り返されるオシャレ讃歌。ハロプロのどんなグループよりぶれていません。一見いつも通りに思えるのですが、この曲が面白いのはサウンドが全然"オシャレ"じゃないところ。例えば松浦亜弥のオシャレ!はコードもフレーズも随所にオシャレポイントがあるんですが、こっちは徹底的にコッテコテのユーロです。

トレンドを意識した楽曲も歌ってきた中でオシャレというテーマをトレンドから外れた曲にのせて歌うってのは実に示唆的ですね。時代と共に変遷するファッションは、その移ろいやすさ故に軽んじられることもありますが、オシャレへの愛と情熱は不変であり不朽であるというという主張は非常に明快で力強い。

「OH・SHA・RE!!」ってみんなでシャウトする部分とかもう最高にダサいですが、突き抜けすぎて妙なカッコ良さがあるんですよね。これはもうオシャレなんじゃないか、いやOH・SHA・REなんじゃないかって気がしてくる。そんなパワーみなぎる一曲です。

 

第14位 GIRLS PRIDE / PINK CRES.

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続いてもピンククレス。ハロプロからのアルバムが驚愕の0枚だったのに対して、複数カップリング曲付きのシングルとミニアルバム出してるからまぁしょうがないかな。こちらはシングルのカップリング曲です。

歌いだしのにへちゃんがとにかくパワフル。にへひかは新曲出すたびにパワーアップしている気がしますね。その後ひかるのキレキレラップから雅ちゃんのソロ、ユニゾン、極限まで高まった段階でサビはドでかいシンセのリフというEDMの王道みたいな構成が非常に痛快。ここまでスケールの大きいグループになるとは正直思っても見ませんでした。アリーナでやってほしい曲ランキング第一位です。

 

第13位 ポップミュージック / Juice=Juice

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KAN作曲の最高にポップなナンバーを星部ショウが名曲のオマージュ満載でアレンジしたJuice=Juice待望?のコミカルな一曲です。

あまりにもいろいろな要素を詰め込みすぎて少々集中力にかけるともいえるのですが、Juice=Juiceの歌声を楽しむ邪魔にはなっていません。うえむーの神憑ったちゅるちゅるぷにゅぷにゅだけで既に絶賛に値します。

歌詞に関してはちょっとおじさん臭が強すぎるなっておもっていた側だったんですが、初めて武道館で生歌を聞いた時に実際に妙に懐かしくて、楽しいのに切ない気持ちになってしまい普通に泣いてしまいました。MVの再生回数もJuice=Juiceとしてはひとそれに次ぐ伸び方で、これからも長く歌い継がれていくであろう作品ではないでしょうか。

第12位 BLACK OUT/ PINK CRES.

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 またもピンク。しかもカップリング。だんだんピンククレス楽曲大賞みたいになってきましたが、良いものは良いんだ。この曲もメインにひかるのラップという土台があって、ブリッジとなるにへの歌い上げるソロがあって、サビは雅ちゃんが全部持っていくっていう非常に明確な役割分担で作られています。超分かりやすいJ-P0Pなんですが、そのわかりやすさが良い結果を出しています。

 

サビくるぞ、くるぞ.... キターーーー!!!

 

っていうお約束の楽しさ。湧くぜこれは。

 

第11位 Dissolution / 鈴木愛理

Dissolution

Dissolution

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鈴木愛理のセカンド・アルバムよりスローで情熱的なダンスナンバーです。イントロからブリブリなるベースがクソかっこ良い。ゴージャスなビックバンドを従え貫禄を増したの愛理の熱唱も聴き応え抜群。愛理のあざといラブソングも好きだけど、やっぱり無理に癖をつけようとしたりせず素直に歌唱力で殴られるのが一番気持ち良い。あっいや、あの、ただのレトリックですよ。そりゃグーで殴られるのも悪くはないだろうけど。

 

第10位 抱きしめられてみたい / つばきファクトリー

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今は昔、小片リサといふものありけり。もうだいぶ前の気がしますが、一応今年の楽曲大賞にノミネートされた曲です。作曲は若いのに妙に昭和センスな女、大橋莉子。僕は彼女の作るイントロのファンなんですが、今回もドキャッチーで最高。ちょっと垢抜けないけれど耳に残る歌メロもいかにもです。

 

詞はみんな大好き児玉雨子先生。「境目がなくなるまでギュッと」という詞のハマりかたがエグい。サビは全体的に一文がちょっと長いんですね。フレーズが途切れずに続く間、くーって歯を食いしばるような切迫した情念が伝わってきます。

 

歌に関してもつばきのキャリアハイと呼べる出来ではないでしょうか。湿り気の多い声質とキメの多いリズムがねちっこい独特のグルーブを生み出し癖になる。落ちサビのりさまる選手のソロも天才的。そしてなんといってもラストのキキちゃんパート。

 

 「ねぇあの子誰なの?」

 

怖っ!むっちゃ怖い。切ない片思いの曲かと思いきやまさかのホラー落ち。暴走するジェラシー。この怖さは他のグループには出せませんよ。仲良しが一番だけど、そうでなくてもどうにかしてうまくやってまた9人でこの曲をやってほしいものです。

 

第9位 空を遮る首都高速 / 和田彩花

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 今年は色々発言に関して物議を醸すことが多かったあやちょ。是非はさておきハロプロ時代の自身やファンのあり方を真っ向から否定するような物言いを目にするとヲタクとしてはなかなかキツい。一方で音楽に関しては素直に楽しめる良質なものを提供してくれたと思います。

 

Youtubeにのみアップされた曲でミックスもインディーズ感がありますが、ジャジーで洗練された音使いのトラックにすぐに引き込まれます。あやちょの硬質で物憂げなボーカルにストリングスが絡んで揺れるさまは非常に幻想的。あやちょが扱う思弁的な単語達はメロディと完全に調和してはいませんが、ややチグハグな感じ、浮き方が一種の味になっています。ハロプロ内ではまずあり得なかった音楽で、OGの活動としては最も納得がいく。こっちで大正解です。

 

第8位 Borderline / Juice=Juice

Borderline

Borderline

  • Juice=Juice
  • J-Pop
  • ¥255
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2018年の武道館で初披露されて以来、音源化を熱望されていたライブ楽曲がカップリングとしてついに音源化。イントロからテンション爆上がり。ライブ盤ではあまり意識しなかったカッティングや細かいシンセのフレーズも活かしてます。キメッキメで跳ねまくりのメロは消せやしないキモチやこぶしジェネイロを手掛けた星部ショウらしい仕事。

 ただ、こういう細かくタイトに刻んでいく曲ってJuice=Juiceはちょっと苦手なんですよね。もう少しスローで各メンが遊べる余地あったほうが色を出しやすそうだし、タイトな曲をガシガシ歌っていたこぶしすげぇなと思うところでもあります。

といってもライブではそんなことは全然感じなかったのですが、音源版ではこじんまりしてしまった印象。まぁライブはまずオケの音がでかいし、これだけ音数がおおいとちょっとしたバランスでぜんぜん違う曲に聞こえてくるのかとも思います。歌のダイナミクスも大げさにつけられるしね。

大好きな曲だけに、ちょっとハードルを上げた過ぎたきたいがありますが、それでもこの順位には入るだけの良曲であることには変わりません。それにライブのほうがずっと良いって言えるのはハロヲタ冥利につきるというものです。

 

第7位 ずっとずっと / カントリー・ガールズ

ずっとずっと

ずっとずっと

  • カントリー・ガールズ
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

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カントリーの活動休止からはや一年が立ってしまいました。今年は特殊な一年だったのである意味その不在を感じずらかったけれど、ふなちゃんの卒業の際には色々考えてしまいましたね。カントリー・ガールズの最初で最後のベストアルバムより最初で最後のつんく書き下ろしです。

明るくも暗くもない珍妙なオケに、最近のつんくの特徴である執拗なリフレインとぶつ切りにされた詞。どこに向かうのかもわからないアナーキーなバースから、一気に花が開いたように美しいクリシェに入る展開は非常に印象的。

ブリッジはあるもののBメロも存在せず全体のメロディ展開は禁欲的とも言えるほど動きが少ないのですが、その分一つのフレーズの強度が高くなっています。

 

この楽曲が作られた背景には卒業を前にしてつんく曲が歌いたいという山木さんの強い願いがあったようです。それに対して、つんくは卒業を意識しつつも、カントリーの休止後もずっと歌われ続けるような曲になって欲しいとの願いを込めて曲を書いたそうです。

この曲への願いは、魂レベルでいいので、グループの存在も含めた個々のアーティストたちの未来に関しても「ずっとずっと」永遠であれとそう願って書きあげました。  

 

いつまでもずっとずっと心の中でぽっとあたたかい曲であってほしいなぁってそう思います。

 

カントリー・ガールズ「ずっとずっと」セルフライナーノーツ | つんく♂オフィシャルブログ 「つんブロ♂芸能コース」 powered by アメブロ

 

カントリーの歴史は笑顔だけではくくることのできない波乱の連続でした。それでも、この日々が永遠であれと願う。これはそんな切なくも美しい一つの祈りなのです。

 

第6位 マイネームイズアイデンティティ/ PINK CRES.

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ここまで現役のハロプロは4曲しか出てないのに、4曲目のピンク。特にアルバム一発目に収録されたこの曲にはやられました。ウッドベースから入り、ロートーンのギターがループするジャジーなトラックを一聴しただけで良曲だと判断できます。

意味より語感を重視したラップチックな歌いまわしが新鮮で、とくにひかるパートのフロウが非常に気持ちいい。ラップ担当だけあって子音の取り回しが上手ですね。3分にも満たない短い曲ですが、非常に洗練されておりアルバムの評価をぐぐっと引き上げます。

とても素晴らしい出来なんですが一点だけ、マイネームイズアイデンティティってなんか言わんとすることはわかるけど強烈な違和感が。My identity is mineとか、My name is the Originalとかだったらわかるんだけど。まぁ語意より語感か。

第5位 ビタミンME / BEYOOOOONDS

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2020年4月15日。ビタミンMEのMVが公開された時期は緊急事態宣言が出て一週間後のこと。まだ世の中が自粛ムードでコンビニ行くことさえためらわれるような空気で、ライブやイベントも全て中止。ハロプロとしても次の展開が全く見えていませんでした。そんな中で突如発表されたのはビヨ初のタイアップ曲。底抜けに明るくて、エネルギーとビタミンの詰まったこの曲は、暗がりに差し込んだ一筋の光。公開された瞬間に心奪われ、そのまま5、6回と連続でリピート再生してしまったのを思い出します。

まず冒頭の寸劇の完成度が抜けています。ひとつひとつの台詞のキレと間、後ろに映り込むメンバーひとりひとりの表情まで非の打ち所がありません。ハロプロは格好良いなぁ。おっと失礼MVのランキングではありませんでしたね。

オケは打ち込みのご機嫌なロックナンバー。とってもキャッチーで極限まで商業的ともいえるんですが、このタイアップゆえの突き抜けた明るさと軽さが、下手な応援ソングやメッセージソングなんかよりずっと効くんですよね。難しいことはいいから、必要なのは栄養とエネルギー!真理!!

ということで我いざONEDAYを買わんと近所中のコンビニやスーパーを回ったのですが結局最後まで発見出来ず。その後僅か半年で生産中止の知らせが届きました。買いたくても買えないんじゃどうしようもないぜ。せめてこの曲の音源は販売をお願いします。そしてカゴメさんはどうかもう一度チャンスを。俺いつも野菜生活飲んでるんで...

第4位 世界で一番かわいいアイドル / アップアップガールズ(2)

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世界で一番かわいいアイドルソング

この曲に関してはnoteの方で長めの文章を書いたので、よろしければそちらをご覧ください。

note.com

第3位  好きって言ってよ / Juice=Juice

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ハロプロとしては久々のロングヒットとなった「ひとそれ」の後、新メンバーを迎えてのシングル。作詞作曲は「微炭酸」以降のJuiceのA面を担当している山崎あおい。これまでの強くて寂しい女路線を引き続きつつ、より攻めた野心的な作りとなっています。

まずテンポはそれほど早くないんですが譜割りに癖がありリズムを捉えるのが難しい。歌ってみるとわかりますが超歌いづらい。スイングした上でシンコペーションが多用されるのですっごい頭を見失いやすいんですね。Aメロは低めなのにサビめっちゃ高くてファルセット使わきゃいけないし、2番は歌いだしでいきなりブレイクするしもう大変です。

でも新メン含めてこれをさらっとね、いやさらっとではないけど、逆にゴリっと?歌えちゃうJuice=Juiceが強すぎて笑っちゃいます。段原瑠々ちゃんの「無償の愛はとうに売り切れ」で声裏返す感じとか最高です。

(えっ!!売り切れてたん!?マジ!?マジかよ......)

って気持ちにになるけどね。

宮本佳林ちゃんにとっては最後のシングル。もっとJuice=Juiceとして沢山の作品を観たかったという気持ちが無いと言えば嘘になりますが、最強を更新しながらハロプロを卒業していくのは非常に佳林ちゃんらしくもあったのでした。

第2位 あなたが選んだもの、あなたが選ぶもの / 和田彩花

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いわゆる渋谷系ネオアコとかスーパーカーの4枚目あたりを彷彿とさせるドリーミーなサウンドハロプロ関連ではあまり聞いたことのない音に一瞬で耳を奪われました。

作曲の奥脇達也さんは元ハロヲタ、じゃなかった昨年解散したアカシックの元メンバー。℃−uteのラスト・アルバムで「凛-RIN-」という曲を提供したり、去年はきっかに同じの詞で違うメロディの曲を2曲提供したりしていました。

あやちょのとつとつと話しかけるような己の声質を活かしたボーカルは本当に無二の魅力があります。自作の詩において自己の選択を尊重する姿勢は彼女の日々の発言と直結していますが、「私が選ぶもの」より「あなたが選んだもの」が先にくること、常に他者への視線と対話への意思があることを見逃してはいけないように思います。

 

第1位 KOKORO&KARADA / モーニング娘。'20

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MV公開は昨年12月5日。もう1年以上前ですが、公開された瞬間、こりゃ来年のハロプロ楽曲大賞も決まったなと思いましたね。実際1年経っても圧倒的1位でした。もうDAREMO止められない。

とにかく何度聞いてもすごい。「時空を超え 宇宙を超え」以降のつんくの楽曲の総決算のような恐ろしい完成度。

もう僕の筆力ではこの曲の素晴らしさを全然説明できない。まぁ他の曲もそんなに説明してはいないけど。ひとまず聞いてください。やべえよね。やべぇ。

 

以上。

 

今年もなんとか無事に勝手にハロプロ楽曲大賞を開催することができました。こうやって振り返ってみると今年も少ないながらなかなか面白い楽曲と出会えたようです。本家の結果とはおそらくだいぶ違った感じになっているでしょうが、どの曲もおすすめですので聞いたことのない曲はぜひチェックして観てくださいね。

ちなみに「続いていくSTORY(Symphonic Version feat. Karin)」に関しては、もうイントロからボロボロ泣いちゃって胸がいっぱいになるのでとても順位付けとかできません。唯一ランキングから除外しました。ご留意ください。

 

それでは良いお年を〜