勝手にハロプロ楽曲大賞'21

2021年も残すところ2日となり、まもなくハロプロ楽曲大賞の発表が始まりますね。

これまで楽曲大賞の上位は正直分かりきっていているので、そこには乗らないようなハロ外や、アルバム曲などに光をあててみようという趣旨もあり、勝手にハロプロ楽曲大賞という名の個人的年間ハロプロベストを考えていたのですが、今年から楽曲大賞のレギュレーションが変わってYU-Mの曲が対象外になってリリースが少なかったこともあってあんまりモチベがあがらず。

一応ノミネートリストのものは一通り聞いて、投票もしたので、投票のときに書いたコメントと惜しくも見送った曲もいくつか加えて残しておこうと思います。

 

10位  アニマルランド / ハロプロ研修生

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どんな発注をしたらこんなプロダクトが返ってくるの?つんくが建国したおへその国とも違った摩訶不思議な異国、アニマルランド。研修生曲らしい若干チープなミックスだけど、うなるディストーションギターと、何らかのメッセージ性がこめられた歌詞がとってもアツイ。やけに壮大な展開と研修生のエネルギーに触発され、ヲタクの理性は失われていく。アニマルランドはどこにあるのか?そう、実は異国ではなくまさにここ。研修生最高!僕らこそアニマルランドの住人。人の皮を被った獣。臭いとかの話ではないよ!!パオーン!!!

 

9位 TIME IS MONEY / モーニング娘。'21[佐藤優樹野中美希横山玲奈・山﨑愛生]

TIME IS MONEY!

TIME IS MONEY!

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つんくはよく超個人的な愚痴を曲中で吐露してくるが、これを聞くと、あぁつんくさんは今も締切と闘ってんだなぁとよく伝わってる。深夜に意識が朦朧としながらもなんとか納品を間に合わせようとする光男の姿がはっきり見える。さすがつんくの代弁者、まーちゃんだ。今年、仕事や勉強でピンチに陥ったヲタクを中心に、総脳内再生回数ではかなり上位に入ったのではないだろうか。

 

8位  DOWN TOWN /Juice=Juice

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元が邦楽史に残る名曲だけにアレンジの手腕が問われるカバー。ややテンポを速めて、メトロノームのクリック音をフィーチャーしたタイトな打ち込みビートに乗せることによってオリジナルとは異なった非常に小気味よいノリが生まれた。最近の流行りに比べると音に対する言葉数がすくないが、今度はJuiceの歌の力のみせどころで、特に覚醒を始めた松永里愛の細かなニュアンスの付け方は見事。宮本、高木という巨大な2本の柱が抜けて一見地味な仕上がりにはなったが、質は保たれて何度も繰り返し聞くのに足る作品に仕上がっている。

 

7位 悪いヒト / ハロプロ研修生

youtu.be

 

るーたんかわえええ!!!!!

いかん、封印されし記憶が...


元々はハロプロ研修生ユニットの初めての楽曲として書き下ろされたナンバーを研修生でレコーディング。みんな大好きな伝統のノリノリ赤羽橋ファンク。キャッチーなイントロに定評のある大橋莉子による必殺メロディは一発で耳に残る。

 

金光留々ちゃん元気にしてるといいな。

 

6位 約束・連絡・記念日 / つばきファクトリー

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16ビートを叩き込まれたハロメンも面食らうようなラテン系のビート。しかしハロの新人として最高レベルの歌唱力をもった4人なら無問題。本当に舌がもつれそうな「舌がもつれて もう言葉でない」のフレーズを歌う河西結心はもはや神がかっている。サビのキメの連続から畳み掛けるような三連符はややあざとくも非常に印象的で、また声出し禁止が辛くなりそうだ。星部ショウらしい技巧に富んだハイカロリーなアイドル楽曲。

 

5位 二人はアベコベ / モーニング娘。'21 [譜久村聖牧野真莉愛羽賀朱音、北川莉央]

二人はアベコベ

二人はアベコベ

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可愛いらしいポップスに対してアンバランスなほど音数を絞った静謐なトラック。ガランとした空間に響く歌声に自然に意識が集中する。フクちゃんの実力は圧倒的だが、このミドルテンポながら跳ねた細かいリズムをニュアンスまで完璧に歌いこなす北川には既に娘。メンとしての矜持を感じる。そしてメロディにベストマッチしているのはマリアの声質。ついつい何度も聞いてしまう佳作。

 

4位 ギューされたいだけなのに / モーニング娘。'20

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ガールズクラッシュ的な破壊力抜群のシンセサウンド、小気味良い押韻弩級パワーワード「ウサギちゃんシンドローム」。脳内には意味よりも先に快感が走る。もう言葉はいらない。

 

3位 色とりどり伸びよ!! / ハロプロ研修生

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https://tower.jp/item/5233665/3-STARS

しょっぱなのユリヤのソロパートだけで優勝が決定した。
そうなんだ。そうなんだよ。こういうのが聞きたいんだよ。
アップテンポな王道ガールズポップスに一滴の憂い。
レコーディングに参加しているのはJuice、つばき、新ユニットの昇格ラッシュ後に残された7人の研修生だが、歌声は希望に溢れている。大人になってしまったらもう歌えない。今、この瞬間しか出せない声がある。小野田華凜の落ちサビパートの透明感もまさにそれ。7色の未来に光があらんことを。

 

2位  涙のヒロイン降板劇 / つばきファクトリー

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イントロのカッティングだけで優勝が決定した。
ポスト小片を明確に打ち出した歌詞と、ディレクションをガラッと変え、乾いた質感の歌唱から新章の幕開けを感じる。

 

1位 あなたを想う帰り道 / 金澤朋子

あなたを想う帰り道

あなたを想う帰り道

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完全にガチ恋のメンタルをぶっ壊しにきてる。卒コンで歌われたら死んでしまうと思っていたが、本当に歌われて無事昇天した。というわけで、彼岸からお送りしています。シンプルなバラードだからこそ活きる朋子の極上の声質と繊細なダイナミクスと発音のコントロール力。ラストのフェイクが美しすぎて、苦しくて、このまま世界が終わってしまうような感覚に陥る。音源化してくれてありがとう。アイドルになってくれてありがとう。世界で1番美しい人、今日もあなたを想っている。

 

 

ハロプロで一番歌われている曲は何なのか? その3〜ソロカバー編〜

その3にしてようやくタイトルにふさわしい内容になります。

 

明後日いよいよ放送されるHello! Project presents「ソロフェス! 2」

 

この開催にこじつけて、、、じゃなかった、ちなんでハロプロで最もソロカバーされている曲ランキングを作っていきます。

 

前回までで作り上げたデータベースを元にして作成するのですが、ここからしばらくはデータベースのとランキングの作成ルールについてのクソ詳細な説明になりますので特に興味のない方は下の画像まで飛んじゃって下さい。

 

 

それではまず、元となる総合セトリデータベースの収録内容についての説明です。

 

総合セトリデータベースの詳細ルール

・対象期間は2011/1/2〜2021/8/10(CHICHA#TETSUのFCイベント開催日)まで

・対象となるイベントは以下の通り。

  1. 冬、夏のハロコン全公演(変則的な内容のThe Balladと現在開催中のSpphire&Rubyは除く)
  2. 2013~2021までのひなフェス全公演(無観客、映像作品のみの公演を含む)
  3. 2011~2021までの全ての研修生発表会(ハロプロエッグ発表会 生タマゴShow!、実力診断テストを含む)
  4. 2011~2021までのすべてのハロー!プロジェクトFC会員限定イベント(バースデーイベント、バスツアー、ハワイツアー等を含む。名古屋イベント除く)

・同一タイトルのイベント、コンサートにおいて複数公演に渡って同じ楽曲が披露される場合(回替わり曲以外)は原則として一つにまとめて記録する。ただし、同一曲であっても公演によって歌唱するメンバーが異なる場合は回替わり曲として別個に扱う。

・研修生、現役メンバー、OGなどを問わず歌唱曲すべてを対象とする。

・FCイベントのコーナーなどで楽曲の一部のみを歌唱した場合などは対象外とするが、カラオケ音源や楽器を用いてワンコーラス以上歌唱しており、完結したパフォーマンスとみなせる場合に関しては対象とする(ex.Juice=Juiceクリスマスイベントにおけるリクエストソングショー)。

・ダンスパフォーマンスなどで使用楽曲が明らかでない場合は対象外とする。

オープニングアクトは原則として対象外とするが、ライブ本編の出演者がパフォーマンスをしたり、実質的に本編の内容の延長線とみなせる場合は対象とする。

・バスツアーのカラオケ大会はあくまでカラオケとして対象外とする。

・メドレーに関しては原則として含まれる楽曲全てをそれぞれ1曲として扱う。

 

ふ〜〜〜

 

ちなみにミッドランドスクエアで毎週火曜日に行われていた名古屋定期イベントは一般発売もされていて、FC会員でなくてもいけるFCイベントのような立ち位置だったのですが、昨年コロナの影響から8ヶ月間の休止を経て復活してからファンクラブ限定イベントとなっています。

性質的にもFCイベントとほぼ同一なので、できれば対象にしたかったんですが、2016年の8月からほぼ毎週のように開催されていたため、タイトル調べてみたら206公演もあったんですね。そしてこれほぼ全部が違う内容でかなり調査に時間がかかる見込みだったので今回は見送りました。

 

あとディナーショーもFC限定なのかどうかよくわからないものが結構ありましたがこれも時間の関係で見送りました。ご了承下さい。

 

さて、次によくソロカバーが行われた事例だけを抜き出した。ソロカバーデータベースを抽出します。

 

ソロカバーデータベースの作成方法

・上記の総合データベースのうち、一人で歌唱している事例だけを対象とする

ハロプロ研修生(エッグ)、現役ハロプロメンバーのみを対象とし、OG、ゲストの歌唱は対象外とする。

・自身のオリジナル曲を自身で歌う場合は対象外とする。(ex.鈴木愛理通学ベクトルを歌った場合は対象外。)

・自身の所属グループ、所属ユニットのオリジナル曲をソロでセルフカバーする場合については対象とする。

 

さてこうして苦心の末に生まれたソロカバーデータベースなんですが、途中で作っていて思ったんですね、これ殆どバーイベのデータベースじゃん!

 

まぁそれもそのはず、ソロカバーが行われる場って圧倒的にバースデーイベントが多いんですね。

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総合データベースでは全体の3分の1程度だったバーイベの割合が、ソロカバーデータベースになるとほぼ4分の3まで上昇します。必然的にBDイベントのまとめに毛が生えた感じの仕上がりになってしまうんですが多少なりとも差別化を図るため、ランキングの作成方法を少しだけ工夫してしました。

 

ソロカバーランキングの作成方法

1.ソロカバーデータベースのうち重複が多い(歌われたイベント数が多い)楽曲から順に並び替える。

2.次にこれをそれぞれの楽曲について同じメンバーが複数回歌っている場合を除いた、歌われた人数が多い楽曲から順に並び替える。

3.2において同一順位だった楽曲、すなわち歌われたイベント数も、人数も同じ楽曲に関しては、その楽曲のリリース日が新しい曲から順に並び替える。

 

※ヴァージョン違いは全て同一の楽曲として扱い、オリジナルヴァージョンのリリース日を基準とする。

 

前回バースデーイベントのランキングを作った際にはイベント数で並べたんですけど、今回はまず人数が多いほうが上にくるようにしました。イベント数だけで並べると愛理がイベントのたびにBuono!の曲歌ったらそれだけで上位にきちゃうみたいなことになりがちなので。

そして大量に同列何位という楽曲が出てくることが予想されてランキングとしてあんまりおもしろくないなぁと思ったので、新しい楽曲=それだけ披露されるチャンスが少ない楽曲ほど上位にくるようにしました。まぁでも2004年の楽曲と2006年の楽曲が2011年以降に披露されるチャンスなんてほぼ変わりはないと思うのであくまで便宜的なものだと思ってお楽しみただければと思います。

 

はい、随分お待たせいたしましたが、いよいよソロカバーランキングのお披露目。☆がついているのは前回のソロフェスで披露された楽曲です。ちょうどキリがよかったのもあって景気よく100位まで出してみました。

 

ソロカバーランキング 1~25位

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ソロカバーランキング 26~50位

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 ソロカバーランキング 51位〜75位

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ソロカバーランキング 76~100位

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ちょこっと分析

はい。やっぱりあんまりバーイベと変わりませんがちょこちょこ以外な曲があって面白いですね。作っていて思ったのはやっぱり昔の曲が多いなぁってこと。定番曲でも2000〜2004年位の曲が多く、もう20年ぐらいと考えると立派な懐メロです。

 

でも自分の作った楽曲がこんだけ長くいろんなメンバーに歌われて、いろんな場で披露されて続けているのは作り手としてはこの上ない幸せですよね。

 

一方そこに食い込んできたのがスマイレージ楽曲。といってももうスマイレージの改名から7年近く立つわけですが、最近でもかなり人気があります。スマイレージに限らずかわいい系の楽曲は上位に来る傾向にありました。これは10年代のクールハロー(死後)の影響でクール系の楽曲が増えた反動でソロイベントくらいは可愛い王道アイドル曲を歌いたい、聞きたいっていうハロメンハロヲタの願望の表れかもしれません。

 

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上の表はソロカバーデータベースのグループ別の割合ですが、こうやってグループ別にみるとスマイレージが強いの以上にごまっとうのソロ枠の多さが目立ちます。まぁソロカバーだから当然といえば当然なのですが、マイナーな曲の多いイメージのある真野ちゃんでさえ最近のグループの楽曲より遥かに多くて、あのミキティと同数。ミキティは曲数の少なさを曲の質で、真野ちゃん曲の質、いや知名度を曲数で補ってる感じですかね。

 

最近のハロ曲はグループの大人数かとスキル強化路線にともなって一人で歌うのが難しいものが困難なものが増えていますでどうしてもソロ楽曲または一人でも歌える可愛い系やバラードの楽曲カバーする機会が増えてしまうのかもしれません。

 

またTwitterでバースデーイベントのランキングを出し際、℃-uteが入っていないと嘆く声がありましたが、こうしてみるとBerryz工房に負けていますが、特別少ないわけではないようです。

 

このような傾向を見ると今後5年とかは案外人数が少なくてソロ向きの曲調の多いカントリー・ガールズこぶしファクトリーの楽曲のカバー回数が増えていくかも。

 

ひとまずはソロフェス!2で何が歌われるか、楽しみですね。

 

☆マークの少なさからわかるように、ソロフェス!ではバースデーイベントとはまた違った選曲の傾向になることが予想されますが、上位25曲くらいはやはりド定番でカバーされる可能性も高いので事前に予習しておくと更に番組を楽しめるかもしれません。

 

それでは次は地獄の名古屋イベ編完全制覇編???

 

もしかしたら続くかも....

ハロプロで一番歌われている曲は何なのか?〜その2 楽しいセトリハンティング〜

全ては無理!!!

前回、ハロプロのセトリを全て集めようと拳を突き上げた私ですが、まもなく娘。の24周年を迎え、毎週、いや毎日のようにライブをやりまくっているハロプロですから、正直全部とか無理です。調べるのに25年とはいわないまでも5年はかかりそうです。

 

それにバースデーイベントのセトリを調べる際に、ネットにわかりやすく落ちてる情報って思ったより少ないことに気付いたので、本気でやるなら古参の濃いヲタクの方や、かつてのTO、あるいは事務所関係者とかとコンタクトをとり、足を使って調査しないといけない気がします。

 

ヲタクに会いにいくよりは圧倒的にハロメンに会いに行きたいので、当面の方針としてネットで情報が手に入りやすい範囲に絞ることにしました。

 

まずは期間を絞ります。毎年のよう人が入れ替わり変化を続けているハロプロですが、いくつか大きな転換点があります。その中でも震災をきっかけにスマートフォンTwitterなどのSNSが一気に普及し、現役最長である娘。9期、10期とスマ2期がデビューした2011年がだいたい10年でキリも良いのでここから現在を対象にします。

 

期間を絞ったとしてもまだまだライブの量が多すぎます。とりあえず希少性が高く情報の価値も高まるカバー曲をだいたい把握することに注力することとし、カバー曲が主に披露される場を対象とします。

 

今回調査したのはグループを超えたシャッフルユニットでパフォーマンスが行われるハロコン、くじ引きでソロやシャッフルユニットを選び、グループ合同でのカバーなども行うひなフェス、先輩の曲をカバーする未来のハロコンことハロプロ研修生発表会と実力診断テスト、そしてバースデーイベントを含むファンクラブイベントです。

 

このうちハロコン、ひなフェス、研修生発表会は回替わりはあれど年に数回の開催かつあらゆるDDヲタクが参加するのでそれほど調べるのには苦労しなさそうです。

 

早速ハロコンとひなフェスに着手したんですが、ここで一つ問題が。

 

回替わりの楽曲が多すぎる。

 

回替わりとの闘い

 A,Bの2パターンくらいなら全然問題ないのですが、2010〜2012年のモベキマス時代にはハロメンか現在の半分程度しかいないこともあって全公演回替わりで全員一回はソロコーナーがあったり、20周年の時は各公演ごとに交代でOGがゲストが来たりでもう複雑怪奇。

 

バーイベの時はあとで検索する際、共通曲の重複を避けるために複数の公演を一つのイベントとして扱っていたのですが、ハロコンでこれをやろうとすると曲数が多い上に会場と公演日まで変わってくるので非常に面倒でした。

 

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 結果的に単一の公演のセトリを知るには非常に分かりにくい仕様になってしまいましたが、まぁそれは元々公開してくださってる方のブログなり、DVDの裏なりを見れば良いのです。

 

ただこれに加えて演者の数が多い分、クレジットやメンバーの整理が大変だったり、いろんなところからデータを持ってくるので表記揺れがもの凄いなど、本当に作業量が多い。やってるうちに完全に飽きてしまい、途中で更新が止まってしまいました。

 

その後balladで非ハロ曲を聴きまくり、佳林ちゃんとふなちゃんの卒コンで号泣し、年明けからはNBAばっかり見てるうちにすっかりデータベースのことなんか忘れていたんですが、他のヲタの方にこの話を少ししたところぜひ見たいと言われ、思った以上の反応に気を良くして、前回の記事のツイートをしたりしました。

 

調子にのってまたデータベースづくりを再開しようかと考えていた矢先、目の前にさらなる壁が存在することに気づきました。

 

そびえ立つファンクラブイベント

気がつかないうちに毎週のようにどこかで行われているハロプロのファンクラブイベント。これはそもそも数も多いし、ハワイツアーやパシフィックヘブン(かつての事務所1階)など参加の難易度が非常に高いものも含みます。しかし、さくらのしらべや卒業前のソロイベントなどバーイベに性質の近いものも多くありカバー曲を捕捉する上では絶対に外せません。

 

 どうしたものかと頭を抱えていたところ、机の上のファンクラブ会報が目にとまりました。

 

これだ!!

 

非会員の方はすぐに入会してゲットして欲しいんですが、入会金1000円と年会費5100円を支払ってハロプロのFC会員になるとHello! Magazineという会報が季節ごとに年4回送られてきます。たった18ページ、内容としては16ページの薄い冊子なのですが、ここにはバーイベを含めてFCイベントやハロコンなどのライブのセットリストがしっかり載っているのです。

 

無理してネットの海に潜らなくてもこれさえ10年分揃えれば全部公式のセトリわかるじゃん!

 

私はFC会員としては2018年からのド新規なのですが、以前中野のまんだらけで比較的安く売られているのを見たことがあったので、某フリマサイトを覗いたところ、4000円で2002年から今までの約19年分揃いました。

 

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FC会報は少なくとも黄金期から殆どフォーマットが変わっておらず、資料価値も高い。

年会費/4で一冊1275円と考えたら破格ですね。しかもこれがふりかえってみるとどれもカバーの写真が素晴らしいし、内容も知らなかったイベントがスタッフレポつきで載っていたり、研修生のコーナーや川柳のコーナーなど、ただ読んでいるだけでも超楽しいんですね。かなりコスパの高い優良グッズだと思います。

 

なので皆さんも4000円がお手元にありましたらね、是非是非、、、

つばきファクトリーのアルバムを買ってください。

 

さてあとはここからセトリを抽出していくだけ...

 

と思ったんですが、ハロヲタとしての基本を忘れていました。

 

事務所を信用しすぎてはいけない。

 

作業し始めてすぐに気付いたのは、

 

・回替わり曲が載っているイベントと載っていないイベントがある 

・曲目だけで誰が歌ったかが載っていないイベントがある

・セットリストが載っているイベントと載っていないイベントがある

・そもそも載っていないイベントがある

 

要するにこれだけに頼るのは不可能な代物だということでした。更に後に他のソースと照らし合わせてみると、

 

・曲名の表記が間違っていることが結構ある

・回替わり曲が間違っていることもある

・出演者が間違っていることがある

 

もう公式なのに参考程度にしか使えないという悲しい状況。まぁ別にセトリが載っているのはちょっとしたサービスですから。写真だけで十分価値があるし、セトリのためにお金払っているわけではありませんからね、私以外は。

 

ただ依然として過去のイベントの貴重な情報源であることには違いありませんから、これを見ながらネットの情報を照らし合わせて真のセトリを目指すことにしました。楽しいセトリハンティングの始まりです。

 

セトリハンティングにおいてまずいちばん重要なこと、それはイベント名です。

まずそのイベントが開催されたことを知らなければ調べようがありません。その点FC会報はやはり有能で過去のFCイベントの90%くらいはカバーできます。でもどうしても限られた紙面の中では紹介できないものがあるようです。過去のツアーの情報などを知るのには有用なwikipediaにも基本的に一般発売されているライブの情報しか記載されていません。

そこで、ハロプロカレンダーというツールを利用することにしました。

 

sayum.in

 

ハロプロカレンダーは@sayumiyabiさんという方が個人で運営されているファンサイトなのですが、全ハロメンファンクラブイベントに限らず全てのライブやラジオ、テレビ、最近はYoutubeなどあらゆるメディア出演がまとめてあるという嘘みたいな情報量を誇ります。しかも期間は1997年から現在にいたるまで。凄い。ヤバい。ヤバすぎる。

 

公式サイトよりも遥かに詳しく、信頼性も高そうなので、これを2011年からさかのぼりながらファンクラブイベントをリストアップしていきます

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リストアップだけで結構大変なのは内緒。

 あとはこれを検索して、FC公式サイトの開催情報と会報とをみて齟齬がないかを確認しつつ、個人ブログのレポを発掘したり、Twitterの日付指定検索を駆使したりして答え合わせをしていくだけです。

 

まぁなんて簡単!!と思ったんですが、いくら検索しても出てこないものがあります。

 

そんな時に助かったのが海外ヲタの力。

 

皆さんはなんでハロプロにはAKBみたいに情報がまとまった独自のwikiってないのかなって思ったことありませんか?

私はwiki大好き人間なので、ガチ新規時代にはそれっぽいサイトを見つけては情報量の少なさにがっかりしていたものです。

 

でも、あったんです。真のハロプロwikiが。

 

ありがとう海外ヲタ

 

helloproject.fandom.com

 

NBAで日本語情報がなければ英語にあたるという癖がついていたのが幸いしてすぐにこのサイトにたどり着いたのですが、英語ではあるものの、ツアーは勿論あらゆるファンクラブイベントのセトリや出演者それにとどまらず映像作品のついてなどのおおよそヲタクが知りたい情報が見事に網羅されています。

 

事務所がMVに英語字幕をつけ続け、採算度外視で海外公演を行ってきたおかげで育ったのか。もともとガチヤバヲタクが一杯いたのか分かりませんが、日本語のどんなサイトよりも充実してしたファンサイトです。つい最近利用しているwikiサービスの謎リニューアルによって表示が崩れてしまって見にくい状態のなのが非常に残念ですが、セトリを知りたかったらまずここにアクセスすれば良いレベル。ありがとう海外ヲタ。I appriciate your passion and love!!

 

まぁ曲名もメンバーもローマ字表記なんでコピペができず、答えあわせ&最後の砦としての運用になりますが本当に助けられました。

 

(ただ、ちょっと権利的にどうかと思うところがなくもないので英語だからこそ看過されている部分も大きいなと感じます。)

 

もうひとつのハロプロ:2ch

さて、これでここ最近5年くらいのイベントはだいたいOKだったんですが、2011~13くらいはTwitterの情報が全然出て来ません。例のwikiも映像化されていないイベントには弱かったりするので本当にどうしようもないときは、2ch(5ch)の過去スレに頼りました。

 

2chは昔ヲタクになりかけの超ピュアハートな頃に個人スレをみて強いショックを受けたことがあって苦手だったんですが、2chの中でも有数のユーザーを誇る狼は信憑性はともかく、もうひとつのハロプロといえるほどの情報量があり、過去の非公式情報を知りたければこの裏マーケットは見逃せません。

特に一人で行く○○、いわゆる一人スレシリーズさえチェックすればセトリも回替わりも把握することできたので重宝しました。このシリーズは荒らしもあまりおらず、たまに詳細なレポもあって資料として非常に面白かったです。

 

ハロヲタの情報交換の中心は2chからTwitterへと以降したようですが、このようにまとまった形で情報が残らなくなってしまい、過去ツイは公式の検索エンジンが非常に使い勝手が悪いと言うかまともに機能しないので拾うのが非常に難しくなってしまったのはハロプロ史研究においては大きなマイナスなのかもしれません。

 

まぁ2chは本当にアンダーグラウンドですから、盗聴音源が飛び交っていたり、かなりの確率で誹謗中傷を目にするので、口が裂けても素敵な場所とは言えないんですが。

 

かくしてところどころ裏付けが不十分なイベントもあるものの、とりあえず2011年から現在までの全てのファンクラブイベントのセットリストを回替わりを含めて調べあげることができました。

 

これにバーイベ、ハロコン、ひなフェス、そして研修生発表会のセトリを加えればハロプロカバー曲総合データベース(2011~2021)の出来上がりです。

 

 

7813行。イベント数にすると670。公演数でいえばおそらく2000公演以上。作業している間にオリンピックが始まって終わり、関数を使おうとするとオンボロパソコンが燃えそうになりますが、前よりもかなり「全て」に近づけた気がします。

 

セトリ、それは記憶の楔

 

しかし、ちゃぶ台を返すようですが、この調査過程で過去のセトリやレポを大量に読むうちにだんだん何が沢山歌われたのかとか、誰が何を歌ったのか、ということよりもハロプロの歴史やヲタクとハロプロの多様な関わり方のほうが面白くなってきた自分がいました。

 

そして多くのイベント知れば知るほど、自分がいかにハロプロを知らないのかというのが分かってくるんですね。全てを知りたいなんて本当におこがましいというか、それこそ無理ゲーなんだということが体感として理解できてきます。

 

 

僕らが現場でみれるものは長いハロプロの歴史のほんの一部、ハロメンの人生のほんの一部であって、それを何回積み上げようとも、記憶は薄れときは流れ人は変化しますから全てになんかたどり着けないんですね。

 

逆に100回、1000回、10000回のなかの1回のライブであったとしてもそれは紛れもなくハロプロの歴史であってそこにはハロメンであれヲタクであれスタッフであれ、誰かの大切な思い出、忘れられない瞬間があり、それは決して軽んじられるべきものではありません。

 

でも、そういった大事な記憶を保存するための楔として、歌われた楽曲すなわちセトリをまとめて記録しておくというのは意味のあることなのかなと思っています。楽曲やハロメンを通して巨大なハロプロの歴史にアクセスが可能になれば良いなと。

 

みなさんも是非Twitterやできればブログなんかでセトリやレポを残してみてください。誰かがもう書いてるからとか、面白いことかけないとか気にする必要はないと思います。沢山書く必要もないです。ハロメンが読まなくても多分いつか私が読みます。

 

他でもないあなたが書くことで資料的な価値が生まれます。ソースは複数あるにこしたことがありませんし、書くことであなたのその想いが、感動が、人生が、ハロプロ楽曲とハロメンにさらなる意味を与えてハロプロという文化の一部になるのです。

 

データベースに関してはどれだけ需要があるかはありませんが、セットリストには著作権がないので、いつか一般公開できるように準備していきたいなと思っています。

 

ただ、今すぐのタイミングだと膨大な違法アップロード動画アーカイブへのアクセスを助長するだけの気もするので、せめてハロプロ楽曲のサブスク解禁、できれば過去のFCイベント動画のサブスクを事務所が始めるまで待とうかとも思っています。

 

というか単に疲れました...

 

ただ、せっかくデータベースがでっかくなってきたんで、次回はソロフェスにちなんでソロのカバーランキングを作ってみたの回です。少しデータベースで遊んでみようと思います。

 

お楽しみに...

ハロプロで一番歌われている曲は何なのか? その1〜全てを知りたい〜

蒸し焼きにされるような暑さが和らいだと思えば今度は水害に怯える日々ですが、皆様 ご無事でしょうか?

 せっかくのお盆とはいえ外は危険で一杯なので、もうお家に引き籠もってスカパーでハロプロ番組をみたり、花鳥風月の配信を無限ループしたりするしかない私です。

 

さてスカパーといえばいよいよソロフェス2の放送が近づいて参りました。

 

去年この番組が放送され頃は現場もないし、これしかみるものがなかったので、全員分のソロ曲をリクエストしてみたり、5時間の番組を何度も見返したりしていたものです。

 

note.com

 

実はこのリクエストを考える際に大いに参考にしたものがありまして、それが各メンバーのバースデーイベントのセットリストです。真野ちゃん以降グループアイドルしかいなくなり大所帯化が進むハロプロでは、一人でのパフォーマンスが行われるのって殆どこのバースデーイベントだけだったんですね。

 

これをみればだいたいその子の好みと既に歌った曲が分かります。ラッキーなことに、過去の全てのバースデーイベントのセトリをまとめてくれている最高なブログまでありました。

 

ameblo.jp

 

ただ、これを見ながらいちいち年ごとに各メンバーの名前を検索して曲をチェックするのが面倒になってきた私はこう考えました。

 

もう全部のバースデーイベントのセトリをエクセルにぶち込んで、データーベースにしちまえば、一発でどのハロメンがいつどこで何を歌ったのかが分かるのでは??

 

思い立ったら吉でっせということで早速トライ。

まぁエクセルじゃなくてMac標準搭載のパチモン、Numbersなんですが。

 

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 ちょっと手間で(完成する頃にはリクエスト期間が終わっていま)したが、選曲、曲順、イベント名、日付、会場などを全て一つのシートにぶち込みました。一度こうしておけば、ソート機能を駆使して曲ごと、アーティストごとなど自由な検索が可能になります。

 

上のブログにあったバースデーイベントよく歌われている曲のランキングも簡単に集計できます。

 

(ちなみに去年の前半までで更新が止まっていたので最新Ver.を作ってみたところ思ったより反響があったので驚きました。)

  

 

こうして人知れずハロメンのカバー履歴に詳しくなり、ソロフェスを大いに楽しんだ私だったのですが、これだけで満足できないのがヲタクの性。

 

ハロメンにはバースデーイベント以外にも、ハロコンのシャッフルユニットとか、クリスマスイベントとか、ひなフェスとか、色々カバー曲を披露する機会があります。

 

私は比較的最近ヲタクになったので、まだ知らない驚くようなメンバーの組み合わせやカバーが沢山あるはず。そもそも昔のツアーのセトリとかも全然知らない。

 

知りたい。朋子の全てを。

いや、もうこの世の全てを知りたい。

 

 

まぁハロヲタはそういうの好きそうですから、どこかに情報がまとまっているファンサイトとかブログがあるはずです。そこで早速インターネッツの海に漕ぎでたのですが、あてがはずれて全然見つからない。

 

これはもう宮本佳林ちゃんリスペクトでDIYするしかありません。まぁ佳林ちゃんはタケちゃんの好きなところリスト100ぐらいしか作ってませんが。

 

それに一度完全なるデータベースさえ作ってしまえば私のようなド新規在宅雑魚ヲタであっても、

 

「うわっ!銀杏~秋の空と私の心〜じゃんw

2012年のエッグのパシイベでやったんだよなぁww

クッソ懐いわぁwwwwwwwwww」

 

という感じでマウントが取れるはず。全てのセトリを知り、全てのヲタクにマウントを取る。マウント王に俺はなる!!

 

そして2000近いと言われるハロプロ楽曲の中で最も多く歌われている楽曲にたどり着く。

 

そうすれば...

 

そうすればなんか、なんかこう凄い気がする。意味はないけど多分凄い。

 

そう思いたった昨年の夏でした。

 

続く... 

勝手にハロプロ楽曲大賞'20

どうもメリクリです。

 

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メルクリモン



って言おうと持ったらとっくに日付変わってましたね。サンタも来ないしどうなってるんや。なんかもう今年はこんなことばっかりで、チケット申し込もうと思ったら期限過ぎてたり、入金忘れたり。あとハロプロ楽曲大賞の投票もすっかり忘れておりました。本当は参加する満々で10月くらいにほぼ選曲も終わってたんですがね。

 

もう悔しいので一人で勝手に俺のハロプロ楽曲大賞を発表していきたいと思います。まぁ去年も勝手にやってたけど。

 

なお、去年死ぬほど暇だったので張り切って50曲も紹介したんですが、今年はリリースも少なく、あえて語りたくなる曲も量的には多くなかったので少々曲数を絞ります。

 

それではどうぞ。

 

第15位 OH・SHA・RE / PINK CRES.

OH・SHA・RE

OH・SHA・RE

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ピンククレスの三枚目となるミニアルバム より、ハッピーなユーロビートです。U.S.Aブームや、ダンシング・ヒーローリバイバルブームから随分と経ちましたがこの手の曲には一定の需要があるようでアイドル業界では割とコンスタントにユーロビートがリリースされている気がする。

内容はデビュー・シングルから繰り返されるオシャレ讃歌。ハロプロのどんなグループよりぶれていません。一見いつも通りに思えるのですが、この曲が面白いのはサウンドが全然"オシャレ"じゃないところ。例えば松浦亜弥のオシャレ!はコードもフレーズも随所にオシャレポイントがあるんですが、こっちは徹底的にコッテコテのユーロです。

トレンドを意識した楽曲も歌ってきた中でオシャレというテーマをトレンドから外れた曲にのせて歌うってのは実に示唆的ですね。時代と共に変遷するファッションは、その移ろいやすさ故に軽んじられることもありますが、オシャレへの愛と情熱は不変であり不朽であるというという主張は非常に明快で力強い。

「OH・SHA・RE!!」ってみんなでシャウトする部分とかもう最高にダサいですが、突き抜けすぎて妙なカッコ良さがあるんですよね。これはもうオシャレなんじゃないか、いやOH・SHA・REなんじゃないかって気がしてくる。そんなパワーみなぎる一曲です。

 

第14位 GIRLS PRIDE / PINK CRES.

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続いてもピンククレス。ハロプロからのアルバムが驚愕の0枚だったのに対して、複数カップリング曲付きのシングルとミニアルバム出してるからまぁしょうがないかな。こちらはシングルのカップリング曲です。

歌いだしのにへちゃんがとにかくパワフル。にへひかは新曲出すたびにパワーアップしている気がしますね。その後ひかるのキレキレラップから雅ちゃんのソロ、ユニゾン、極限まで高まった段階でサビはドでかいシンセのリフというEDMの王道みたいな構成が非常に痛快。ここまでスケールの大きいグループになるとは正直思っても見ませんでした。アリーナでやってほしい曲ランキング第一位です。

 

第13位 ポップミュージック / Juice=Juice

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KAN作曲の最高にポップなナンバーを星部ショウが名曲のオマージュ満載でアレンジしたJuice=Juice待望?のコミカルな一曲です。

あまりにもいろいろな要素を詰め込みすぎて少々集中力にかけるともいえるのですが、Juice=Juiceの歌声を楽しむ邪魔にはなっていません。うえむーの神憑ったちゅるちゅるぷにゅぷにゅだけで既に絶賛に値します。

歌詞に関してはちょっとおじさん臭が強すぎるなっておもっていた側だったんですが、初めて武道館で生歌を聞いた時に実際に妙に懐かしくて、楽しいのに切ない気持ちになってしまい普通に泣いてしまいました。MVの再生回数もJuice=Juiceとしてはひとそれに次ぐ伸び方で、これからも長く歌い継がれていくであろう作品ではないでしょうか。

第12位 BLACK OUT/ PINK CRES.

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 またもピンク。しかもカップリング。だんだんピンククレス楽曲大賞みたいになってきましたが、良いものは良いんだ。この曲もメインにひかるのラップという土台があって、ブリッジとなるにへの歌い上げるソロがあって、サビは雅ちゃんが全部持っていくっていう非常に明確な役割分担で作られています。超分かりやすいJ-P0Pなんですが、そのわかりやすさが良い結果を出しています。

 

サビくるぞ、くるぞ.... キターーーー!!!

 

っていうお約束の楽しさ。湧くぜこれは。

 

第11位 Dissolution / 鈴木愛理

Dissolution

Dissolution

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鈴木愛理のセカンド・アルバムよりスローで情熱的なダンスナンバーです。イントロからブリブリなるベースがクソかっこ良い。ゴージャスなビックバンドを従え貫禄を増したの愛理の熱唱も聴き応え抜群。愛理のあざといラブソングも好きだけど、やっぱり無理に癖をつけようとしたりせず素直に歌唱力で殴られるのが一番気持ち良い。あっいや、あの、ただのレトリックですよ。そりゃグーで殴られるのも悪くはないだろうけど。

 

第10位 抱きしめられてみたい / つばきファクトリー

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今は昔、小片リサといふものありけり。もうだいぶ前の気がしますが、一応今年の楽曲大賞にノミネートされた曲です。作曲は若いのに妙に昭和センスな女、大橋莉子。僕は彼女の作るイントロのファンなんですが、今回もドキャッチーで最高。ちょっと垢抜けないけれど耳に残る歌メロもいかにもです。

 

詞はみんな大好き児玉雨子先生。「境目がなくなるまでギュッと」という詞のハマりかたがエグい。サビは全体的に一文がちょっと長いんですね。フレーズが途切れずに続く間、くーって歯を食いしばるような切迫した情念が伝わってきます。

 

歌に関してもつばきのキャリアハイと呼べる出来ではないでしょうか。湿り気の多い声質とキメの多いリズムがねちっこい独特のグルーブを生み出し癖になる。落ちサビのりさまる選手のソロも天才的。そしてなんといってもラストのキキちゃんパート。

 

 「ねぇあの子誰なの?」

 

怖っ!むっちゃ怖い。切ない片思いの曲かと思いきやまさかのホラー落ち。暴走するジェラシー。この怖さは他のグループには出せませんよ。仲良しが一番だけど、そうでなくてもどうにかしてうまくやってまた9人でこの曲をやってほしいものです。

 

第9位 空を遮る首都高速 / 和田彩花

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 今年は色々発言に関して物議を醸すことが多かったあやちょ。是非はさておきハロプロ時代の自身やファンのあり方を真っ向から否定するような物言いを目にするとヲタクとしてはなかなかキツい。一方で音楽に関しては素直に楽しめる良質なものを提供してくれたと思います。

 

Youtubeにのみアップされた曲でミックスもインディーズ感がありますが、ジャジーで洗練された音使いのトラックにすぐに引き込まれます。あやちょの硬質で物憂げなボーカルにストリングスが絡んで揺れるさまは非常に幻想的。あやちょが扱う思弁的な単語達はメロディと完全に調和してはいませんが、ややチグハグな感じ、浮き方が一種の味になっています。ハロプロ内ではまずあり得なかった音楽で、OGの活動としては最も納得がいく。こっちで大正解です。

 

第8位 Borderline / Juice=Juice

Borderline

Borderline

  • Juice=Juice
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

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2018年の武道館で初披露されて以来、音源化を熱望されていたライブ楽曲がカップリングとしてついに音源化。イントロからテンション爆上がり。ライブ盤ではあまり意識しなかったカッティングや細かいシンセのフレーズも活かしてます。キメッキメで跳ねまくりのメロは消せやしないキモチやこぶしジェネイロを手掛けた星部ショウらしい仕事。

 ただ、こういう細かくタイトに刻んでいく曲ってJuice=Juiceはちょっと苦手なんですよね。もう少しスローで各メンが遊べる余地あったほうが色を出しやすそうだし、タイトな曲をガシガシ歌っていたこぶしすげぇなと思うところでもあります。

といってもライブではそんなことは全然感じなかったのですが、音源版ではこじんまりしてしまった印象。まぁライブはまずオケの音がでかいし、これだけ音数がおおいとちょっとしたバランスでぜんぜん違う曲に聞こえてくるのかとも思います。歌のダイナミクスも大げさにつけられるしね。

大好きな曲だけに、ちょっとハードルを上げた過ぎたきたいがありますが、それでもこの順位には入るだけの良曲であることには変わりません。それにライブのほうがずっと良いって言えるのはハロヲタ冥利につきるというものです。

 

第7位 ずっとずっと / カントリー・ガールズ

ずっとずっと

ずっとずっと

  • カントリー・ガールズ
  • J-Pop
  • ¥255
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カントリーの活動休止からはや一年が立ってしまいました。今年は特殊な一年だったのである意味その不在を感じずらかったけれど、ふなちゃんの卒業の際には色々考えてしまいましたね。カントリー・ガールズの最初で最後のベストアルバムより最初で最後のつんく書き下ろしです。

明るくも暗くもない珍妙なオケに、最近のつんくの特徴である執拗なリフレインとぶつ切りにされた詞。どこに向かうのかもわからないアナーキーなバースから、一気に花が開いたように美しいクリシェに入る展開は非常に印象的。

ブリッジはあるもののBメロも存在せず全体のメロディ展開は禁欲的とも言えるほど動きが少ないのですが、その分一つのフレーズの強度が高くなっています。

 

この楽曲が作られた背景には卒業を前にしてつんく曲が歌いたいという山木さんの強い願いがあったようです。それに対して、つんくは卒業を意識しつつも、カントリーの休止後もずっと歌われ続けるような曲になって欲しいとの願いを込めて曲を書いたそうです。

この曲への願いは、魂レベルでいいので、グループの存在も含めた個々のアーティストたちの未来に関しても「ずっとずっと」永遠であれとそう願って書きあげました。  

 

いつまでもずっとずっと心の中でぽっとあたたかい曲であってほしいなぁってそう思います。

 

カントリー・ガールズ「ずっとずっと」セルフライナーノーツ | つんく♂オフィシャルブログ 「つんブロ♂芸能コース」 powered by アメブロ

 

カントリーの歴史は笑顔だけではくくることのできない波乱の連続でした。それでも、この日々が永遠であれと願う。これはそんな切なくも美しい一つの祈りなのです。

 

第6位 マイネームイズアイデンティティ/ PINK CRES.

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ここまで現役のハロプロは4曲しか出てないのに、4曲目のピンク。特にアルバム一発目に収録されたこの曲にはやられました。ウッドベースから入り、ロートーンのギターがループするジャジーなトラックを一聴しただけで良曲だと判断できます。

意味より語感を重視したラップチックな歌いまわしが新鮮で、とくにひかるパートのフロウが非常に気持ちいい。ラップ担当だけあって子音の取り回しが上手ですね。3分にも満たない短い曲ですが、非常に洗練されておりアルバムの評価をぐぐっと引き上げます。

とても素晴らしい出来なんですが一点だけ、マイネームイズアイデンティティってなんか言わんとすることはわかるけど強烈な違和感が。My identity is mineとか、My name is the Originalとかだったらわかるんだけど。まぁ語意より語感か。

第5位 ビタミンME / BEYOOOOONDS

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2020年4月15日。ビタミンMEのMVが公開された時期は緊急事態宣言が出て一週間後のこと。まだ世の中が自粛ムードでコンビニ行くことさえためらわれるような空気で、ライブやイベントも全て中止。ハロプロとしても次の展開が全く見えていませんでした。そんな中で突如発表されたのはビヨ初のタイアップ曲。底抜けに明るくて、エネルギーとビタミンの詰まったこの曲は、暗がりに差し込んだ一筋の光。公開された瞬間に心奪われ、そのまま5、6回と連続でリピート再生してしまったのを思い出します。

まず冒頭の寸劇の完成度が抜けています。ひとつひとつの台詞のキレと間、後ろに映り込むメンバーひとりひとりの表情まで非の打ち所がありません。ハロプロは格好良いなぁ。おっと失礼MVのランキングではありませんでしたね。

オケは打ち込みのご機嫌なロックナンバー。とってもキャッチーで極限まで商業的ともいえるんですが、このタイアップゆえの突き抜けた明るさと軽さが、下手な応援ソングやメッセージソングなんかよりずっと効くんですよね。難しいことはいいから、必要なのは栄養とエネルギー!真理!!

ということで我いざONEDAYを買わんと近所中のコンビニやスーパーを回ったのですが結局最後まで発見出来ず。その後僅か半年で生産中止の知らせが届きました。買いたくても買えないんじゃどうしようもないぜ。せめてこの曲の音源は販売をお願いします。そしてカゴメさんはどうかもう一度チャンスを。俺いつも野菜生活飲んでるんで...

第4位 世界で一番かわいいアイドル / アップアップガールズ(2)

www.youtube.com

世界で一番かわいいアイドルソング

この曲に関してはnoteの方で長めの文章を書いたので、よろしければそちらをご覧ください。

note.com

第3位  好きって言ってよ / Juice=Juice

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ハロプロとしては久々のロングヒットとなった「ひとそれ」の後、新メンバーを迎えてのシングル。作詞作曲は「微炭酸」以降のJuiceのA面を担当している山崎あおい。これまでの強くて寂しい女路線を引き続きつつ、より攻めた野心的な作りとなっています。

まずテンポはそれほど早くないんですが譜割りに癖がありリズムを捉えるのが難しい。歌ってみるとわかりますが超歌いづらい。スイングした上でシンコペーションが多用されるのですっごい頭を見失いやすいんですね。Aメロは低めなのにサビめっちゃ高くてファルセット使わきゃいけないし、2番は歌いだしでいきなりブレイクするしもう大変です。

でも新メン含めてこれをさらっとね、いやさらっとではないけど、逆にゴリっと?歌えちゃうJuice=Juiceが強すぎて笑っちゃいます。段原瑠々ちゃんの「無償の愛はとうに売り切れ」で声裏返す感じとか最高です。

(えっ!!売り切れてたん!?マジ!?マジかよ......)

って気持ちにになるけどね。

宮本佳林ちゃんにとっては最後のシングル。もっとJuice=Juiceとして沢山の作品を観たかったという気持ちが無いと言えば嘘になりますが、最強を更新しながらハロプロを卒業していくのは非常に佳林ちゃんらしくもあったのでした。

第2位 あなたが選んだもの、あなたが選ぶもの / 和田彩花

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いわゆる渋谷系ネオアコとかスーパーカーの4枚目あたりを彷彿とさせるドリーミーなサウンドハロプロ関連ではあまり聞いたことのない音に一瞬で耳を奪われました。

作曲の奥脇達也さんは元ハロヲタ、じゃなかった昨年解散したアカシックの元メンバー。℃−uteのラスト・アルバムで「凛-RIN-」という曲を提供したり、去年はきっかに同じの詞で違うメロディの曲を2曲提供したりしていました。

あやちょのとつとつと話しかけるような己の声質を活かしたボーカルは本当に無二の魅力があります。自作の詩において自己の選択を尊重する姿勢は彼女の日々の発言と直結していますが、「私が選ぶもの」より「あなたが選んだもの」が先にくること、常に他者への視線と対話への意思があることを見逃してはいけないように思います。

 

第1位 KOKORO&KARADA / モーニング娘。'20

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MV公開は昨年12月5日。もう1年以上前ですが、公開された瞬間、こりゃ来年のハロプロ楽曲大賞も決まったなと思いましたね。実際1年経っても圧倒的1位でした。もうDAREMO止められない。

とにかく何度聞いてもすごい。「時空を超え 宇宙を超え」以降のつんくの楽曲の総決算のような恐ろしい完成度。

もう僕の筆力ではこの曲の素晴らしさを全然説明できない。まぁ他の曲もそんなに説明してはいないけど。ひとまず聞いてください。やべえよね。やべぇ。

 

以上。

 

今年もなんとか無事に勝手にハロプロ楽曲大賞を開催することができました。こうやって振り返ってみると今年も少ないながらなかなか面白い楽曲と出会えたようです。本家の結果とはおそらくだいぶ違った感じになっているでしょうが、どの曲もおすすめですので聞いたことのない曲はぜひチェックして観てくださいね。

ちなみに「続いていくSTORY(Symphonic Version feat. Karin)」に関しては、もうイントロからボロボロ泣いちゃって胸がいっぱいになるのでとても順位付けとかできません。唯一ランキングから除外しました。ご留意ください。

 

それでは良いお年を〜

"結ぶ"スーパースター 

 

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僕は定期テストの前になると急に部屋の掃除を始めるタイプの人間だ。もっとも掃除をしていたのは中学2年までで、その後はアニメやゲームなどより強力で確実な現実逃避に走るようになった。

大学入試本番に至っては試験会場に筆記用具と哲学書だけを持ちこみ、なんとか学歴社会自体を相対化できないものかと試みていたものだ。

 

船木結卒業コンサート会場においては筆記試験も面接も予定されていなかったのだが、卒業という現実から逃避せんと心が花道を全力ダッシュをするものだから、前日になってもアイマスの動画を見てしまっていた。

 

アイマス」といっても無論アイドル・マスターのことではない。

 

皆さんご存知、アイザイア・トーマスだ。

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アイマス(Isaiah Jamar Thomas)

とはいえ世の中には船木結を知らない人もいるから、アイマスのことを知らない人もいるかもしれない。

 

アイマスはバスケの最高峰NBAの選手である。NBA選手の平均身長は2mを超える。だがアイマスの身長は公称175cm(実際は172cm程度)しかない。熊井友理奈だけで構成されたBerryz工房に、船木結が混じっているようなものだ。

 

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合成ではない

 

失礼。少々誇張が入ってしまった。

宮本佳林が混じっているようなものである。

 

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初期の宮本佳林


NBAでは毎年全30チームがそれぞれ二人ずつ、合計60人がドラフトで指名されるが、アイマスはその小さな体のせいか、ちょうど60位であった。

 

ちなみに1~14位まではロッタリーピックと呼ばれ、未来のスター候補が指名される。日本人初のNBAドラフト指名を受けた八村塁は9位。何度見ても凄まじい。彼なら娘。12期オーデにも一発合格できるかもしれない。少なくともフィジカル面は即戦力だろう。

 

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本人の意思を尊重するが、もう少し仕事は選ぶべきではないだろうか

 

一方、アイマスの60位はいわば育成枠である。この順位で指名されるような選手のほとんどは数試合のみの出場、または全く試合に出ずにリーグを去ることになる。NGT(ナイスガールトレイニー)より厳しい。

 

さて、ハロメンにもスキルメンやポンコツ枠など様々なタイプがいるように、NBAにも色々な選手がいる。それを大きく二つに分けるなら、スターロールプレイヤーだ。

 

スターとはずばり主役。チームの中心となる選手だ。スターは圧倒的な身体能力や高さ、技術、IQなど他の選手には真似できない要素をいくつか持っており、チームの戦い方を決定づける。

それに対してロールプレイヤーはそれ以外だ。スターが長所を発揮するのを助け、スターに欠けている部分を補い、限定的だがチームに必要なロール(役割)を担う選手達である。

 

9位ならスターを目指すのも当然だが、60位指名なんてなんとかロールプレイヤーになれれば御の字といったところ。なのだが、アイマスは違った。

 

小さい体でも圧倒的なスピードと、高いシュート力を持つアイマスは、徐々に実力を認められる。そしてその攻撃力を買われ、移籍した強豪ボストン・セルティックスにおいて中心選手に抜擢されたのだ。

得点王にも迫る勢いで得点を量産し、チームを勝たせたアイマスはオール・スターにも選ばれ、名実ともにスター選手となった。

 

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アイ(ドル)マス(ター シンデレラガールズ) スター(ライトステージ)

福田まろ先生もびっくりのシンデレラ・ストーリーである。

だが、物語はハッピーエンドで終わらない。

 

活躍の末、ドラフト1位のスーパースター選手とトレードされるというある意味快挙を成し遂げたアイマスだったが、その直後、怪我により大きくパフォーマンスを落としてしまう。

オフェンスでは身長が低くてもスピードやシュート力によってカバーできる部分が大きいが、ディフェンス面ではサイズの小ささというのはより明確な不利だ。これまでそのディフェンス面はチームメイトがカバーしてくれていたのだが、肝心の得点能力が落ちたアイマスを中心に据えれば、もはやマイナス面の方が大きい。

 

オフェンス力が落ち、ディフェンスの穴になってしまうアイマスはロールプレイヤーとしても扱い辛く、徐々に居場所を失った。いつくつかチームを点々とした後、今年2月に解雇されてからは無所属となっている。

 

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佳林ちゃんが机の下にいるのは好きでやっているのであって、居場所がないからでは断じてない。

現在シーズン開幕直前で各チームがキャンプに入る中、アイマスの動静は聞こえてこない。このままNBAから去ってしまうのだろうか...

 

と、ここまで長々と書いてきたが、アイマスと今回の主役である船木結の共通点は小さいことくらいで、むしろ真逆の存在だと言える。

 

そもそもハロプロではサイズが小さいことはオフェンス面においてもディフェンス面においてもそれほどマイナスになることはなく、むしろプラスが大きい。

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ハロプロでは身長が低いだけで仕事が増えることがある。逆もある。

 

ふなちゃんはすごく小さいが、まずそれだけですごく可愛い。その上顔が非常に可愛い。更には歌、ダンスは未経験ながらすぐに研修生トップに達する天賦の才があり、可愛い顔してコテコテの関西弁で機転が効く。あらゆる面がハイレベルと嗣永桃子が太鼓判を押した超逸材である。

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研修生代から溢れ出ていた逸材感

まさにドラフト全体1位。いざスター街道まっしぐらだ。

 

だが、デビュー後約5年間を振り返ってみれば、船木結はスターというよりは、極めて優秀なロールプレイヤーと呼ぶべき存在だったと思う。

 

最初に新メンバーとして加入したカントリー・ガールズの中心にいたのは稲場愛香であり、嗣永桃子であり、森戸知沙希だった。

ふなちゃんは加入当初から抜群の歌唱力を披露し多くの歌割りを担っていたが、あくまでカントリー・ガールズの可愛い路線を守り、スキルよりもそのコミカルでお茶目なキャラクターを前面に出してきた。

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やなふなは永遠

 

やなみんという正反対のキャラを持つ相方とお互いの良さを引き出し合う。最年少ながら周りをよく観察し、わかりやすく己のキャラをデフォルメしていったのは模範的な嗣永塾生と言えると同時に、まさにロールプレイヤー的な態度である。

 

この態度はアンジュルムに兼任という形で加入してからも同様だったように思う。

カリスマ的リーダー和田彩花のもと十人十色で個性が弾け合うアンジュルムにおいて、共にハイテンションで騒ぎ一体となりながら、それぞれのメンバー、そして己自身をどこか俯瞰するように見ていた。

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判別が困難なレベルで溶け込む船木結

 

パフォーマンス面では、カントリー・ガールズとは真逆のアグレッシブなイメージをしっかりと体現していた。ふなちゃんのハスキーでパワフルな声と小さい体をダイミナミックに揺らすダンスは、アンジュルムのステージに幾重もの厚みを増し加えていた。

 

中心には和田彩花がおり、佐々木莉佳子上國料萌衣といったエースの器を持つメンバーがいる横で、一見元気に前へ前へと出るだけに見えて、足りないところを補うバランサーの役割を果たしていた。

 

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アイマス(ク)をする船木結

ただ、少し様子が変わったのが奇しくもグループでの活動ができなくなり、卒業も延期となってしまった2020年であった。

これまでとは違い、ソロでのパフォーマンスのみとなったハロコンで、その実力が明らかになった。

憑依したように曲に入りこんで場を掌握するふなちゃんは、紛れもないスターだった。

FCイベントでは一人でこれを歌うのかという変幻自在のヘビーなセットリストを完璧に歌いこなしていた。

 

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アイドルの天才。

 

その真骨頂が今日の公演におけるメドレーだったように思う。現メンバー7人とのデュオと新メンバー3人とのユニット、計8曲16分にも及ぶメドレーをノンストップで行う様は圧巻だった。

時に可愛く、時にカッコよく、時に切なく。表情豊かに歌うふなちゃんは勿論、一緒に歌うメンバーまで魅力がより引き出されているのが見事だった。

 

その後「キソクタダシクウツクシク」では中心にふなちゃんがいることでパフォーマンスが一気にまとまったように見えた。

 

アンジュルムとしても初めて8人体制で挑む武道館。準備には時間的にも物理的にも制限がある中で、いくつかミスもあった。

 

それでもリーダーたけちゃんは気迫を感じさせ、カミコは一段とエースの風格を纏い、かっさーはあやちょのような威厳を放っていた。

 

ふなちゃん自身が言ったように、今日はふなちゃんが主役。ふなちゃんの門出を全力で祝う。そこに向けてグループが一つになったような迫力を感じた。

 

武道館の真ん中で輝くふなちゃんは最高のスーパー・スターだった。そして、その存在がアンジュルムというグループを再び一つに結び合わせていくのを感じ、拍手が止まらなかった。

 

最後のメンバーからの挨拶では、一人一人違う関係性ながら、深く結びつき合い、愛されているのが伝わってきた。

 

アンジュルムの第二章は、ややほろ苦いものであった。宙ぶらりんになったふなちゃんの卒業も、他のメンバーにとって多くの葛藤を産んでいた。

 

でも、ふなちゃんが何度も繰り返した"大好き"という言葉はそれを救ってくれた。

 

ふなちゃんはこれまでロールプレイヤーとしての務めを立派に果たした。ハロプロ人生の中であらゆる役割を与られ、その全てにしっかりと応えてきた。あんまりにもたくさんの役割があって押しつぶされてしまんじゃないかと心配になった時もあった。

 

大きな運命の波に翻弄されながらも、カントリーも、アンジュも、おはスタも、自分が関わった存在を大好きだと言い涙を流すふなちゃんはいつも美しかった。誰よりも多くの役割を引き受け、それを愛してしまうのはふなちゃんの1番の強さだ。

 

ふなちゃんの愛は、人を結ぶ。

その名前の由来のように。

 

 

ふなちゃんへ

 

今日は本当に1番可愛かったよ。

色々書いたけどほとんどいつも可愛いとしか思ってない。最初から最後までずっと可愛かった。声が出せないのが辛かったよ。

 

帰りたくないな、めっちゃ良かった。超儚かった。泣いちゃった。

 

本当に卒業おめでとう。寂しいけれど、発表があってからずっとふなちゃんには自由に羽ばたいて欲しいと思っていた。

 

今度は自由に君の役割を選べたらと良いなと思っている。

 

ふなちゃんが夢に見た自分になってくれたら良いなと思う。

 

君がこれから歩む、君の人生の真ん中で、一番可愛く輝くスーパースターになってくれと願う。

 

最後に、ちょっとだけ、こっそりね、また君に会えたらと思いながら、エールを送るよ。

 

 大好き。

たまにはよその曲も聴こう!ハロヲタ的?アイドル楽曲大賞2020

すったもんだの2020も遂に最終コーナーに入りました。

 

近年のハロヲタにとって年末の恒例行事と言えば紅白落選の上手い言い訳合戦、それとハロプロ楽曲大賞です。

ただ残念なことに今年は接触イベントが出来なくなったせいか、楽曲のリリースが非常に少なく、いささか盛り上がりに欠けます。

 

 

ウサギちゃんシンドロームは最高だけど期間外だし。

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なんか物足りないなぁと思ってるそこのあなた!!

良いものがありますよ。

ハロプロ楽曲大賞から派生した、アイドル楽曲大賞です。

 

とはいえ、普段はハロプロしか聞かないという方も多いでしょう。

僕もハロプロにしかお金を使わない(使えない)ヲタクで、TIFFみたいなアイドルフェスさえ行かないヲタクです。だいたい、ハロプロだけでYoutube、ラジオ、ブログ、インスタ、雑誌、テレビ、etc...過去のもの含めるとコンテンツが無限にありますからね。

 

そんなわけでこれまで存在は知りつつも参加できていなかったアイドル楽曲大賞。でも最近は楽曲に力を入れたアイドルも増えたせいか、ちらっと耳にした曲が正直ハロプロより良いんじゃないかと思うこともあったりなかったり...

ちょうど良いタイミングなので、いわゆる楽曲派、すなわち音楽性の高い楽曲を売りしているアイドルを中心にいろいろと聴いてみました。

 

いやぁ!素晴らしい!こんな時期にもかかわらず、いやこんな時期だからなのか魅力的なアイドル楽曲がガンガンリリースされています。

 

今回はその中でも選りすぐりの15曲をランキング形式でご紹介したいと思います。今年から導入されたレギューレションに準拠し、1グループにつき1曲ですので、気になった曲があったら是非そのグループの他の楽曲も聴いてみることをお勧めします。

 

なお、アイドル楽曲大賞はメジャーとインディーズで部門が分かれているんですが、もはやそれほど意味のある区分けだと思えないので特に区別を設けていません。一応投票をされる方の参考までにクレジットの横に表記をしておきました。

 

また、全曲サブスクで聴けるので、プレイリストも作っておきました。文章読んだり動画の再生ボタンを押すのがかったるいよって人は目次から飛んでまず曲だけ聴いてみてください。それではいってみよう!

 

 

 

第15位 特別じゃない私たちの物語 / Tip toe.  

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作詞:本間翔太 作・編曲:瀬名航  インディーズ

楽曲派といえば外すことができないのがtipToe.です。ギターロックを基調としながら、温かみのあるキラキラとしたサウンドが特徴。発展途上の歌声と合わさって非常に明るい平和なエモさを生みます。

tipToe.は結成時から3年間の活動期限が決められており、今年の1月にその3年の活動を終えて1期生が卒業。集大成とも言えるこの曲にはその音楽性と物語性が見事に集約されています。3年って短いように感じるけど、アイドルにとってもヲタクにとっても完全燃焼するのにちょうど良い期間なのかとも思いますね。プロデューサーの本間さんが詳しい楽曲の解説を書かれているので気になる方は是非。

 

第14位 シャラララ / ONEPIXEL

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作詞:HIROMI 作曲:STARFISH・ELLEN BERG・BIG-F 編曲:STARFISH メジャー

我らが宮本佳林ちゃんのかつての盟友、たなぴょんこと田辺奈菜美ちゃんが所属するONEPIXCELの最新シングル。前作Final Callがクソかっこよくて度肝を抜かれたんですが、今回もかいけつゾロリの曲とは思えない壮大でグローバルな仕上がりです。 間奏のフッフーっていうボイスチェンジャーが楽しい。ワンピクは事務所のせいか関わってる人材が他のアイドルとは結構違っていてこれもK-Pop系の人とかつれてきたのかなって思ったんですが、もはや詳細不明。この高校生トラックメイカーっていう人だと思うんですが、会社がユニバーサルだから違うかなぁ...。ドルヲタに全くこびることなく黙々とタイアップをとってくる、ある意味アイドル界で一番メジャー感のあるグループです。

 

第13位 愛ね暗いね / 代代代

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 作詞・作曲:小倉ヲージ インディーズ

ワンピクとはうってかわって超アンダーグラウンドな音楽をやっているのが代代代。轟音降り注ぐハードコアテクノです。とっつきにくいジャンルではありますが、耳を育てると没入感が強く、中毒性が高い。今回は初のフルアルバムから比較的聞きやすく、非常にキャッチーな一曲を紹介します。最初はうるせぇなって思ってもある日突然気持ちよく感じる瞬間がくるんですよね。気がつけばサビのバスドラ連打に強い快楽を感じている自分がいる。一緒に新しい扉を開きたい方は是非。

 

第12位 ポプラ / 開歌-かいか-

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作詞・作曲:タカハシヒョウリ 編曲:サクライケンタ インディーズ

今年解散してしまった楽曲派の雄、sora tob sakanaを輩出したテアトルアカデミー出身のメンバーに、元アイドルネッサンス百岡古宵が加わり、レーベルはタワレコのT-Pallet Recordsと楽曲派界隈から生まれた開歌-かいか-。王道進行の非常にシンプルな曲ですが、みんな大好きサクライケンタ先生の徹底的に整理された幾何学的なトラックにのり、素朴な歌声がよく染みます。この曲が収録されているミニアルバムも全体として素晴らしく、ハイカロリーなアイドル楽曲に疲れた時にお勧めです。

 

第11位 水生 / CYNHN

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作詞・作曲:渡辺翔 編曲:eba インディーズ

CHNHN(スウィーニー)はポストロック、エモ的な楽曲と青で統一されたクールで端正なビジュアルイメージが売りの四人組です。それほど好きなジャンルではないんですが、とにかくクオリティが凄まじいですね。特に印象的なスラップベースは中高生から絶大な支持をうけている覆面バンド「ずっと真夜中でいいのに。」、通称ずとまよの二本家良介が担当。クリアで現代的なサウンドがビジュアルに見事にマッチしています。

 

第10位 good dayなday / PANDAMIC

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作詞・作曲・編曲:タイヘイ インディーズ(ノミネートなし)

いやぁこういう曲好きなんですよね。自分が高校ぐらいのときによくきいてた無名のインディーズバンド(この動画よりは再生されてたけど)の曲みたいなエネルギーを感じます。特に一番のサビから落ちサビみたいな半ブレイクになるのも荒削りな感じして最高です。2番のAメロのドラムとベースとギターそれぞれかっ良いと思うフレーズもってきて合体させたみたいなとこも好きです。歌も上手すぎず下手すぎずちょうど良い。この曲調であんまり歌がうまいとむかつきますからね。

 

第9位 ノンフィクション / NELN

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作詞:Chiori Morioka 作曲Shinnosukena kasonone  編曲:arisa oomori インディーズ

我らがハロプロはおそらく秋元系を覗くと唯一といっていいCD販売でペイできてるグループなので、接触できない→イベントできない→CD売れない→曲を出せないってことになってると思うんですが、元々CDなんて大した枚数売れないし、接触ならチェキの方が利益率高いですから関係ない。むしろ接触できないからこそ音源を売るって考えもありですよね。

儲けが出てるかはわかりませんが今年の4月にデビューして12ヶ月連続リリースを敢行しているNELNというグループがあります。MVもしっかり作っているのですが、そこまでやると流石にペイできない気が...

それはさておき、どの曲も素晴らしい良い出来です。特に面白いかったのがこの曲。メランコリックなギターのイントロから歌メロに入ろうかと言うところで急に、のっぺりとしたシンセベースとシンセギターが鳴るんですよね。いかにも打ち込みましたみたいな感情のなさ。狭い部屋に押し込められたような閉塞感が漂います。ここから抜け出そうとする焦燥が曲を展開させていく...

なんていう曲調を全く反映せずひたすら能天気に明るいMVが笑えます。歌詞から自動で素材を組み合わせて生み出されたカラオケ映像みたいだな。公式なんだけど。でも可愛いからヨシッ!!

 

第8位 メインストリートは朝7時 / MELLOW MELLOW

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作詞:深川琴美 作曲・編曲:宮野弦士 メジャー

金澤朋子さんのブログにたまに登場することでお馴染み、元さんみゅーの野田真美ちゃんが所属するグループです。コンポーザーはハロヲタからも大人気のフィロソフィーのダンスの楽曲を手がけてきた宮野弦士。サビでの弾むようなタンバリンの四つ打ちが上がりますね。

抜群の歌唱力を誇るSENAちゃんのボーカルも冴え渡っています。SENAちゃんはとにかくsの発音が綺麗なんですよね。よくある手法ですが、sundayとかsweetとかshoppingと頭にsがつく英単語や、watashi、fushigi,atarashiiとsで音を伸ばすところが沢山あり、自然にsにアクセントがつくように符割りが出来ています。

歌も含め音一つ一つのディティールにまで気が配られた非常に耳触りの良いサウンド。朝の爽やかな時間を過ごすにはうってつけの一曲です。

 

第7位 しずくとカーテン(Acoustic Version) / 川上きらら,児玉律子

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作詞・作曲:Inagi 編曲:長谷川泰宏&後藤充彦 インディーズ

 

南波一海アイドル三十六房を観ているかたならお馴染み、うさぎのみみっく!!の川上きららちゃんと、元ハロプロ研修生児玉咲子ちゃんの妹でFAREWELL.MY L,u,vの児玉律子ちゃんのユニットです。咲子ちゃん可愛かったのでもうちょい続けて欲しかったな。あっ、分からなくても大丈夫です。

児玉律子ちゃんはグループに在籍しながらうさぎのみみっく!!に加入したそう。今回は手始めにうさみみの既存楽曲をアコースティックアレンジでカバー。何も派手なことをしていないのですが、とにかく二人の歌声が絶品です。

ハロプロでいうときららちゃんはフクちゃんのような包容力のある優しい歌声で、律子ちゃんは梨沙子のようなソウルフルでパンチのある声質です。対照的な声を持つ二人のかけあいとハモリはお互いの良さが際立つ理想的なマリアージュ。特にサビの"きらきらきら"とか"さわさわさわ"っていう擬音パートが可愛らしくてキュンときます。"あなたを透き通してして観る世界は"っていう詞も素晴らしいですね。きららちゃんのボーカルは天才的とも呼べる可愛さなのでソロもお勧めです。

 

第6位 星降る引きこもりの夜 / でんぱ組.inc 

 作詞・作曲:の子 編曲:浅野尚志 メジャー

世間にその名を轟かせた頃のでんぱソングとは一味も二味も変わり、幅広い音楽を取り入れているでんぱ組。去年「形而上学的魔法」で話題を読んだ諭吉佳作/men提供の「もしもしインターネット」とどちらにするかかなり迷ったんですが、より深くまで刺さったのはこっちでした。

タイトルとイントロの叙情的なピアノリフでもしやと思いましたが、神聖かまってちゃんのフロントマンであるの子が提供したです。エキセントリックなパブリックイメージとは裏腹に、の子はとにかく美しいメロディを書きます。ボーカルのピッチを加工して歪な女声を産み出したりしていたの子とでんぱ組とのサウンド的な親和性は言うまでもなく、でんぱの声が持っている"うるるさ"がノイジーなシャウトから感じるような心揺さぶるエナジーに変換されています。世に溢れる孤独な夜の静寂を打ち破って優しく鳴ってくれるお守りのような一曲です。

 

第5位 悲しみの子供たち / Maison book girl

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作詞・作曲・編曲:サクライケンタ メジャー

 

楽曲派アイドルの極北をひた走るトップランナー、ブクガ。ブクガといえば変拍子ということでこちらも5拍子で作られています。この曲の収録されたアルバムではより多くのリスナーを獲得するため他の曲は意図的に4/4で作ったそうですが、この曲も5拍子とは思えないほどのキャッチーさ。

Aメロは4拍、3拍、2拍と歌メロのフレーズの長さが常に変化して変拍子を強調する一方で、サビに入ると<か・な・し・み・の><こ・ど・も・た・ち>と1小節に均等に言葉が収まるのが心地よいですね。日本語は構造上一音に対して多くの音節をのせるのが難しい一方で、一ずつのせれば詞を強力に押し出すことができます。そして日本語のリズムは基本的に5音や7音と奇数で区切れるので、実は変拍子と相性がよかったりして。変拍子であることの必然性を十分に感じる上にそんなことを全く考えなくても楽しめる素晴らしい楽曲です。

 

第4位 ネコちゃんになっちゃうよ〜  / クマリデパート

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作詞:sora 作・編曲:K's インディーズ

 

さて続きはサクライケンタさんのプロデュースする(自称)完全王道アイドル、クマリデパートより、あの南波一海さんも絶賛した超絶名曲です。

 

チップチューンの可愛いサウンドもさておき、何より歌詞が凄い。

 

意味なんてないよ ネコになりたいよ

ネガティブなんて 海に投げ捨てて

パンチパンチ キックで 人をやめたいよ

HAPPY はっぴぴぃー

今宵は踊り明かそう

 

あぁ、これほど深い共感を誘う歌詞があるでしょうか(、いやない)。メンバーの体験を元にしているそうなのですが、南波さんが評価した理由がよく話からいます。人間生きてればネコになりたくなるよな。サビ前のブレイクも聞けば聞くほど癖になり、もう1日に1回は聞かないと震えがとまらない体になっちゃいそう。いや、ネコになりたい。

第3位 清濁合わせていただくにゃー  / わーすた

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作詞・作曲:田淵智也 編曲:岸田勇気 メジャー

ということで、ネコちゃんになってしまいました。世界最強の猫耳アイドル、わーすたのニューシングルです。提供はUNISON  SQUARE GARDENの田淵氏。暴れまわるベース、明らかに規定量オーバーのキメの多用、リズム感重視で慣用句や横文字を詰め込みまくった早口言葉のような歌詞。やりたい放題?いやこれが通常営業です。

しかしこの減速しないジェットコースターのような楽曲を軽々と乗りこなすわーすたの実力には感服です。三品瑠香さんの圧倒的なパワー、リーダー廣川奈々聖さんの抜群の安定感と変幻自在の表現力を核として、カッコよさと可愛さが超ハイレベルで両立しています。そりゃちぃちゃんも憧れますね。ハロヲタにも激推ししたい一曲です。

 

第2位 ナイスポーズ /  RYUTist

作詞・作曲・編曲:柴田聡子 インディーズ

新潟のローカルアイドルで楽曲派と言えばかつてはNeggico一択だったんですが、今はRYUTistを思い浮かべる人も増えてきたのではないでしょうか。収録曲が発表されるたびに大きな反響があった、アルバム『ファルセット』。アルバム部門1位は堅いのではないかというこの名盤から一曲しか選べないというのは非常に残念ですが、僕はこの曲を推したいと思います。

つんのめるような独特の符割りは中毒性が高く、特に0:45~1:00とかなり長尺なソロパートで宇野友恵さんが披露しているボーカルは白眉。渋谷系っぽいアコースティックで音数の少ないトラックもRYUTistの清廉なイメージを良く表しています。

残り1分くらいになってようやくサビと言えるパートに入ってそのままエンディングを迎える構成も清々しくて好みです。僕はこれを勝手に情熱の薔薇エンディングと呼んでいます。他の曲も素晴らしいので是非アルバムを通しで聞いてみてくださいね。

 

第1位 ハーバームーン  / nuance

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 作詞・作曲:佐藤嘉風 インディーズ

nuanceは横浜を中心として活動する四人組。佐藤嘉風さんが作る奇想天外ながらキャッチーな楽曲はアイドル界広しといえど唯一無二で、これまでも「ミライサーカス」や、「タイムマジックロンリー」などの怪作を世に送り出してきました。しかし昨年末に出たこの「ハーバームーン」はまた一つ上の次元にあるように思えます。

ミニマムで都会的なトラックの上にmisakiさんの冷ややかで滑らかな質感の声で繰り出されるラップ。わかちゃんの声もリリック通り色気があり引き込まれます。なんだこの肉感とエナジーは!!

これまでnuanceと言えば坂道系のような無機質なユニゾンだったのです。それがこのグループの良くも悪くも主張のないシュールな雰囲気と対応していた反面、個々人の歌声を聞く機会はありませんでした。これほど素晴らしいタレントだったのは正直驚き。横浜といっても緑区かせいぜい保土ヶ谷あたりのイメージだったのが、急にみなとみらいに来たような感じがします。

サビはやっぱりユニゾンなのですが、最後の「バーン!」で脳内麻薬がドバドバ出ます。新しいのにどこをとっても隙がなく、何より聞いていてひたすら楽しい極上のポップス。すでに楽曲派ヲタクには知れ渡ってはいますが、より幅広く聞かれるべきマスターピースだと思います。 

 

以上、お勧めのアイドル楽曲15選でした。ちなみに順位は僕の趣味とハマり具合なのでこの中で優劣はありません。オススメ順です。

 

投票は1日からの予定が一週間伸びたので、これに限らず色々とチェックして投票曲を考えると楽しいかと思います。最後に紹介した楽曲をまとめたプレイリストを貼っておきますのでご活用ください。

 

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